2026.10.30
判断できる今だから決められる、土地のこれから
土地のことは、どうしても後回しになりがちです。
「まだ元気だから大丈夫」
「急いで決めなくてもいい」
「そのうち子どもと話そう」
そう思っているうちに、5年、10年と時間が過ぎていきます。
でも土地について考えるなら、私は**「困ってから」ではなく「自分で判断できる今」**が一番いいタイミングだと思います。
■決めないことも、ひとつの決断になっている
土地について何も決めなければ、今の状態がそのまま続きます。
使っていない農地も、そのまま。
管理も、そのまま。
毎年の草刈りも、そのまま。
「何も決めていない」ように見えて、実際には**「今の状態を続ける」という選択をしている**ことになります。
だから一度、
「このままでいいのかな?」
と立ち止まってみることが大切です。
土地の相談で難しいのは、土地そのものよりも、持ち主の状況が変わっていくことです。
今なら現地を見に行ける。
家族とも話せる。
昔のことも説明できる。
そして何より、
「自分はこの土地をどうしたいのか」を自分で決められます。
これは当たり前のようで、とても大切なことです。
■子どもに「好きにしていいよ」は、本当に優しい?
よく聞くのが、
「自分がいなくなったら、子どもたちが好きにすればいい」
という言葉です。
一見すると、子どもの自由を尊重しているようにも聞こえます。
でも、子どもの立場になってみるとどうでしょう。
「この土地、お父さんは残したかったのかな?」
「売ってしまっていいのかな?」
「兄弟はどう思っているんだろう?」
土地だけを残されると、親がしてこなかった判断まで子どもが引き継ぐことになる場合があります。
土地を残すことと、判断を残すことは別です。
■「売るか残すか」まで決めなくてもいい
だからといって、今すぐ土地をどうするか決断する必要はありません。
まずは、
「この土地を今後使うのか」
「子どもは必要としているのか」
「管理を続けられるのか」
「ほかに必要としている人はいないのか」
そんな話を家族でするだけでも十分です。
土地のこれからを考えることは、売却を決めることではありません。
選べるうちに、選択肢を知っておくことです。
■10年後の自分に任せない
今決めるのは面倒だから、また今度。
そう思う気持ちはよく分かります。
でも10年後の自分は、今より土地について考えやすくなっているでしょうか。
むしろ、
体力が落ちているかもしれません。
家族の状況が変わっているかもしれません。
だからこそ、土地については、
「まだ大丈夫な今」を「まだ考えなくていい時期」にしないこと。
今だから話せる。
今だから調べられる。
今だから選べる。
そして、
今だから、自分で決められる。
土地のこれからを考える一番のきっかけは、問題が起きたときではありません。
何も起きていない「今」なのかもしれません。