2026.09.04
家の終活だけでなく「土地の終活」も始めませんか?
■ 土地にも「終活」が必要な時代です
終活という言葉が、すっかり身近になりました。
家の中を整理する。
預貯金や保険を確認する。
相続について家族と話しておく。
ところが、意外と後回しになっているものがあります。
それが、
「土地の終活」です。
特に、親から受け継いだ土地や農地について、
「とりあえず自分が持っている」
という方は少なくありません。
しかし不動産のプロとしては、
元気なうちに、その土地を次の世代へどう引き継ぐのか考えておくこと
をおすすめします。
■ 「土地は「そのまま残せばいい」とは限らない
現金や預貯金と違い、土地には管理が必要です。
所有している限り、
・固定資産税
・草刈りや除草
・境界の確認
・近隣への対応
・将来の相続手続き
などが発生します。
さらに重要なのが、
次の世代がその土地を必要としているか
という問題です。
親にとっては大切な土地でも、
子どもは遠方で生活している。
農業をする予定もない。
土地を管理する時間もない。
こうしたケースは珍しくありません。
「財産を残したつもりが、管理の負担を残してしまった」
ということも起こり得るのです。
■ 相続してから家族が困るケース
例えば、長年所有している土地があったとします。
親の世代では、
「先祖から受け継いだ土地だから残しておこう」
と考えていました。
ところが相続が発生すると、
子どもたちは、
「誰が管理するの?」
「これから何に使うの?」
「毎年の費用は誰が負担するの?」
と初めて現実的な問題に直面します。
さらに兄弟姉妹で相続すれば、
一人だけの判断では動かせなくなることもあります。
だからこそ、
相続が発生してから考えるのではなく、その前に整理しておくこと
が大切なのです。
■土地の終活は「売却すること」ではありません
ここで誤解していただきたくないのは、
土地の終活=売却
ではないということです。
残すという選択もあります。
活用するという選択もあります。
整理して現金化するという選択もあります。
大切なのは、
何となく持ち続ける状態から卒業することです。
その土地を誰が引き継ぐのか。
今後利用する予定はあるのか。
維持管理を続けられるのか。
家族はどう考えているのか。
これらを整理しておくこと自体が「土地の終活」です。
■土地にも「今の状態」を確認する時間が必要です
家の終活では、
必要なものと不要なものを整理します。
土地も同じです。
今後も必要な土地。
家族に残したい土地。
活用できる土地。
反対に、
誰も利用する予定がなく、
管理だけが続いている土地。
所有している土地を一度棚卸ししてみると、
これまで見えていなかったことが分かってきます。
そして土地は、立地や周辺環境、法規制、接道状況などによって、将来の選択肢が大きく異なります。
だからこそ、
「うちは売るつもりがないから関係ない」
ではなく、
まず現在の土地の状態を知っておくことが重要です。
■ 元気なうちだから、家族と話せる
土地の終活で最も大切なのは、
所有者本人の意思です。
「この土地は残したい。」
「ここは子どもには負担をかけたくない。」
「できれば今のうちに整理しておきたい。」
本人が元気なうちなら、
こうした考えを家族へ伝えることができます。
ところが、
相続が発生してしまえば、
残された家族が判断しなければなりません。
自分の土地について、自分で決められるうちに考える。
これも立派な終活ではないでしょうか。
■家を片付けるように、土地も一度整理してみる
終活というと、
家の中の整理ばかりに目が向きがちです。
しかし、
土地も大切な財産の一つです。
そして土地は、
持っているだけで管理や費用が発生し、
次の世代にも引き継がれていきます。
だからこそ、
「まだ元気だから大丈夫」
という今のうちに、
一度考えてみてください。
この土地を10年後、誰が管理しているでしょうか。
その答えがすぐに浮かばない土地があるなら、
そろそろ「土地の終活」を始めるタイミングなのかもしれません。
売るか残すかを決めるのは、その後です。
まずは土地の現状と家族の意向を整理する。
そこから、後悔しない土地の引き継ぎ方が見えてきます。